こんにちは、「まなびや たぬき堂」のたぬきです。
「行動することが大切だよ」とは、よく言われる言葉です。
でも、なぜ大切なのか、なぜ“動かないと始まらない”のか。
今日はそんなことを、たぬき堂らしく、やさしく紐解いていきたいと思います。
知ったつもりの世界
いまの時代、私たちはあらゆる情報を手に入れることができます。
行きたい場所があればネットで検索し、画像や動画で雰囲気を知ることができるし、口コミを読めば、そこに行かなくても大体のことは分かったような気になれる。
本もそうです。
最近は要約アプリが充実していて、10分で話題の本の要点をつかめる時代です。
読まずに“理解したつもり”になれる。
わざわざ読むまでもないか、と思ってしまうこともあるでしょう。
でも本当に、それで「分かった」と言えるのでしょうか。
私は、よく旅に出ます。
ネットで調べて「こういう場所なんだろうな」と思って出かけてみると、想像とはまったく違っていたり、ネットには載っていない空気感や出来事に出会うことがあります。
たとえば、町の人とのふとした会話だったり、道に迷った先で出会う風景だったり。
五感で感じる経験には、画面では伝わらない深みがあります。
本も同じです。
要約は「情報」を抜き出したものにすぎません。
著者が本当に伝えたかったこと、行間に込めた思いやニュアンス、心を動かす言葉は、読んでみなければ出会えません。
「知っている」と「感じたことがある」は、まったく別物なのです。
「どうせ無理」が行動を止める
なにか新しいことを始めようとするとき。
誰かに相談したり、協力をお願いしたりするとき。
私たちはつい、こんなふうに思ってしまいます。
「どうせ相手にしてもらえないだろう」
「言ったって無駄だ」
「こんなこと、自分がやっていいのかな」
失敗が怖い。無視されたら傷つく。
だから、やる前から心の中でブレーキをかけてしまう。
でも、「まなびや たぬき堂」ではこう考えます。
「行動すれば、必ず次の鍵がどこかに置いてある」
これはゲームのような感覚に近いかもしれません。
あるドアが開かなかったとしても、その行動の中に“次の場所へのヒント”が隠れていたりする。
Aさんに断られても、Bさんを紹介してもらえるかもしれない。
Bさんも無理でも、「それならこうしてみたら?」と代替案が出てくるかもしれない。
大切なのは、行動することで世界が“反応”してくれること。
何もしなければ何も変わりません。
でも、動いたからこそ、世界は少しずつ形を変えて、こちらに答えてくれるようになるのです。
鍵を見つけるには、心の感度が必要
でも実は、行動しても「何も変わらなかった」と感じる人もいます。
それは、“心の感度”の違い です。
たとえば、大阪・関西万博に行った人が「すごく楽しかった!刺激になった」と言う一方で、「つまらなかった」「がっかりした」という声もあります。
同じ場所に行き、同じ空間にいたのに、感じ方がまったく違う。
それは、感度の高い人が、そこに「何か大切な鍵」を見つけられたからなんです。
行動の先には、必ず次の鍵が置かれています。
でも、その鍵は“目立つ場所”に置いてあるとは限りません。
もしかしたら、さりげなく転がっているだけかもしれない。
だから鍵を見つけるには、心の感度が必要なんです。
感度が鈍っていると、せっかく鍵が目の前にあっても、見過ごしてしまいます。
でも、感度が磨かれていれば、小さな変化や気づきにも反応できます。
心の感度とは、たとえば、道ばたに咲いた小さな花に「きれいだな」と感動できるような心です。
子どものころは、誰もがその感度を持っていました。
でも大人になるにつれて、効率や結果ばかりを求めるようになり、いつの間にか見えなくなってしまうこともあります。
だからこそ、自分の心の感度は、今どうだろう?
そうやってときどき立ち止まって、感じてみてほしいのです。
行動の先にしかないもの
情報を得ることは大事です。
でも、行動しなければ「ほんとうのこと」はわかりません。
やってみて、初めて自分に合っているかどうかが分かる。
失敗して初めて、自分の限界や強みが分かる。
誰かに断られて、初めて次のチャンスに気づく。
行動の先にしか、答えはありません。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。
勇気を出したのに失敗することもあるし、恥をかくこともあるでしょう。
でも、それでも、そのひとつひとつが、あなたという人を作っていきます。
経験は、絶対にあなたを裏切りません。
おわりに まず、一歩ふみ出してみよう
誰もが不安を抱えています。
自信なんて、最初からある人はいません。
でも、歩き出した人だけが見える景色があります。
今は何も見えなくても大丈夫。
目の前の一歩が、必ず次の鍵につながっています。
そしてそれは、あなたの中にしか見つけられないものです。
まずは、一歩ふみ出してみください。